住宅ローンの5年ルールとは?
金利上昇時に何が起きるか完全解説
元利均等返済で借入をしている方の月返済額を、金利見直し後も原則60ヶ月固定する仕組みです。一見すると返済額が安定する安心の仕組みですが、 元金の減るスピードが遅くなる、5年後にまとめて返済額がアップする、 などの裏側があります。
5年ルールの仕組み
変動金利の住宅ローンでは、基準金利が半年ごとに見直されます。 元利均等返済を採用する多くの銀行では、見直しが行われても返済額自体は5年間(60ヶ月)変わりません。 その代わり、返済額の内訳である元金部分と利息部分の比率が、 金利の上昇に応じて自動的に変化していきます。
つまり、金利が上がった分だけ毎月の利息支払いが増え、 その分元金返済が圧縮される、という形で吸収されます。 残高が予定どおり減らないという形でリスクが繰り延べられているわけです。
なぜこのルールが存在するのか
5年ルールは、家計のキャッシュフローを安定させるために設計されました。 金利上昇のたびに返済額が変動すると家計管理が難しく、 また突発的な金利上昇による滞納リスクも高まります。 5年単位での見直しに区切ることで、家計と銀行双方の予見性を高める仕組みです。
メリットとデメリット
- 毎月の家計支出が安定する
- 金利上昇時の心理的ショックが緩和される
- 急な滞納リスクを防げる
- 元金の減りが遅くなり、総支払利息が増える
- 5年後の見直し時に返済額が大きくジャンプする
- 未払利息が発生するリスクが残る
5年ルールONとOFFで試算
5年ルールが適用される場合の月返済額・総返済額をシミュレーションします。 詳細は主シミュレーターでさらに細かく試算できます。
銀行別の適用状況
| 銀行 | 変動金利 | 5年ルール | 125%ルール | 見直しタイミング | 詳細 |
|---|---|---|---|---|---|
| PayPay銀行 | 0.295% | あり | あり | 毎年4月1日 / 10月1日 | → |
| 住信SBIネット銀行 | 0.298% | あり | あり | 毎年4月1日 / 10月1日 | → |
| auじぶん銀行 | 0.319% | あり | あり | 毎年4月1日 / 10月1日 | → |
| りそな銀行 | 0.34% | あり | あり | 毎年4月 / 10月 | → |
| 三菱UFJ銀行 | 0.345% | あり | あり | 毎年4月1日 / 10月1日 | → |
| みずほ銀行 | 0.375% | あり | あり | 毎年4月 / 10月 | → |
| イオン銀行 | 0.38% | あり | あり | 毎年4月 / 10月 | → |
| ソニー銀行 | 0.397% | なし | なし | 毎月見直し | → |
| SBI新生銀行 | 0.42% | なし | なし | 毎月見直し(金利変動を即時反映) | → |
| 三井住友銀行 | 0.625% | あり | あり | 毎年4月 / 10月 | → |
| 楽天銀行 | 0.834% | あり | あり | 毎月見直し(基準金利)/適用は半年ごと | → |
よくある誤解
誤解1: 5年間は金利が上がっても影響がない
誤解2: 5年ルールがあれば未払利息は発生しない
誤解3: 5年ルールはすべての銀行で適用される
誤解4: 5年ルールがある=安全な銀行
誤解5: 元金均等返済でも5年ルールが効く
よくある質問
5年ルールがあれば金利上昇のリスクは小さい?
月返済額は5年間固定されますが、内訳の元金と利息の比率は金利上昇とともに変化します。元金の減りが遅くなり、5年後の見直し時に大きな返済額増となるリスクは残ります。
5年ルールが適用されない銀行はどこ?
SBI新生銀行・ソニー銀行など、毎月見直し型を採用するネット銀行の一部では5年ルール・125%ルールが適用されません。金利上昇時に返済額が即座に上昇する点に注意が必要です。
元金均等返済の場合も5年ルールは適用される?
元金均等返済では返済額が常に金利連動で変動するため、5年ルール・125%ルールいずれも対象外です。これらは元利均等返済特有の仕組みです。